APフォーキャスト(案件管理)

案件管理関連の主要テーブル

案件管理の主要テーブルの関連は、下図の通りです。

例示的な組織によるPL構成

APフォーキャストの例示的な組織によるPL構成を作成しました。部レベル以上では営業利益、課レベルは売上総利益としています。
最初に、組織の組織情報テーブル(T_VUNIT)を作成しました。組織情報テーブル(T_VUNIT)には、組織の階層と販管/間接/直接などの分類、配賦に関する情報、各組織別の社員人件費の平均、BPの平均単価などの情報を保有します。

案件管理の画面構成

案件管理は、主画面である案件管理とサブ画面の収益詳細と要員管理により構成されます。
案件管理は、アクセスの柔軟性の高い表形式の分割フォームウィジットにより、単票画面とデータシート画面が自動連動します。単票画面のデータ指定操作によってデータシート画面の指定カラムも自動的に移動します。データシート画面で任意の行をクリックすることで単票画面もそのレコードを表示します。同じカラムの連続的な入力では、エクセルのようなデータシート画面からの更新が効率的です。収益詳細の更新は、案件管理のレコード更新ボタンにより確定するまで留保されます。
収益詳細は、表形式の単票画面としエクセルのような操作性を実装しています。
要員管理は、データシート画面を採用しています。

案件管理の実装機能説明

案件管理は、収益管理の粒度である「予測型月次推移PL」の[共通項目]、[案件基本属性]、 [受注進捗]、[システム情報]、[メモ]を保有します。
案件管理の表示状態の変更ボタンにより各画面の表示形式を変更できます。

[共通項目]は、組織情報と案件名が主な保有情報です。

① VUNIT

APフォーキャストは、組織情報テーブル(T_VUNIT)から、組織の階層情報や収益計算の為の情報などを取得する構成としています。組織情報テーブル(T_VUNIT)のキーVUNITは、各企業特有の組織CDと1対nの対応関係として登録します。
VUNITの構成は、下記のとおりです。

② TASK

APフォーキャストは、業績を構成する最小単位をTASK(以下タスクと表記する)と定義しています。タスクは収益管理の「予測型月次推移PL」を表現する共通フォーマットとなります。様々な社内システムのデータを変換ツールにより「月次PLデータ」形式に変換することにより当システムへの取り込みが可能となります。原則として、一つのタスクは一つの契約にもとずいており、5桁+請求回数2桁の7桁にて表記します。枝番00は契約期間内の毎月請求を意味します。

[案件基本属性]は、案件管理/収益管理の分類

③ 分類

分類は月次PLデータの性格を表します。

④ 売上計上

売上計上は、製品・サービスの販売によって得た収益をいつ・どのタイミングで計上するかの基準を表します。ソフトウエアの開発では、開発時間が長期となるケースでは、進行基準売上が一般的です。しかし、中小企業では、顧客との契約を分割するなどの工夫により完成基準としている場合が一般的です。

[受注進捗]は、受注プロセスを管理するためにシステム開発案件の案件ランクと受注確度の進捗情報を保有します。また、経費の支出確度についても同項目を使用します。

⑤ 案件ランク

案件ランクは、案件の難易度や規模を表します。

⑥ 確度ランク

受注確度ランクは、契約までの進捗状況に合わせて更新し、受注確度の向上とともに、データも詳細化していきます。契約済の案件状況による想定PL(将来予測)インパクトは予備費によりコントロールします。
間接部門での確度ランクは、費用の支出確度ランクを表します。案件の一部の未確定などは予備費によりコントロールします。

[システム情報]は、APフォーキャストにおける案件管理/収益管理の粒度のキーとなるLINKID、レコードの性格を表すSEGTP(セグメントタイプ)や最終更新情報を保有します。

⑦ LINKID

LINKIDは「予測型月次推移PL」のキーとなります。案件作成時に自動的に採番されるレコードキーとなります。アクセスのオートナンバー(AutoNumber)を使用しています。受注案件の登録や費用の支出など様々なケースのレコードキーとなります。

⑧ SEGTP

SEGTP(セグメントタイプ)は、【実績/想定】、【実績】、【過去想定】などのセグメント情報を保有します。

収益詳細の画面構成

収益詳細は、従来、エクセルの手元資料などでローカルに算出していた収益計算をオンライン上で実現します。収益計算ではエクセルの良さを踏襲し、さらに+αの操作性を実現するために、収益変更時の関連変更項目の表示や見積り時の収益試算を複数契約に分解する機能などを追加しました。
収益詳細を管理・把握・想定する粒度である「予測型月次推移PL」は、当期(月単位)と翌期(四半期単位)の実績や想定を入力することができます。この収益管理の「予測型月次推移PL」にデータの性格を表す分類を追加し拡張することで全組織共通して使用します。

要員明細の画面構成

要員明細は、当該案件の要員情報となります。

変更履歴

④売上計上の記述を詳細化(2023年7月14日)