業務運用検証(概要とローリングフォーキャスト)
ローリングフォーキャストは、年初に立案した計数計画に固執せず、経営環境の変化や直近の実績に応じて見直しを行い、より現実的な事業展開を行う試みです。常に、現時点から一定先の予測を行います。予測型業績管理では、この考え方を実装するために、アプリ実装検証プロトタイプ(PoC)版をベースに、現場における課題感を意識したビジネスシーンを想定し、約400時間をかけて、評価と改修を行い、ローリングフォーキャストとしての予測型業績管理の完成度を高めました。この業務運用検証における成果物は、予測型業績管理のリリース候補「Release Candidate」RC版としています。
業務運用検証では、予測型業績管理が想定ターゲットとする小規模事業者や大企業の一部門をイメージし、スモールスタート(部分的導入)を考慮し、「ヒト・モノ・カネ」を想定し、実際的な組織(以下モデル組織と略す)への適用、組織的な業務執行、営業プロセス、開発プロセス、本社部門の活動など様々なビジネスシーンへの適用を評価し検証を行いました。
ビジネスシーンにおける業務運用検証では、特に、表示画面の内容や各種ボタンの操作性の向上、利用者が、是非、使ってみたいと考えるプロセス、データ連携の自動化検討、簡素化された業務プロセスとなるように改修を繰り返し行いました。特に、収益管理と要員管理の業務プロセスについては要員アサインや要員コストのデータの連続性に努めました。複雑で解りづらいプロセスをデータの連続性を保持することで解り易く見える化を実現しています。いろいろなビジネスシーンの操作説明においては、下記の凡例(※1)にて表記しています。
見える化において重視している「収益の見える化」においては、プロフィット部門における販管費について、プロフィット部門を直接担う部の階層に案分することにより、部レベルにて実際の営業利益の近似値となるようにしています。
また、実際の業務運用検証で出力された様々なレポートは、実際の運用に近いレポート内容となっており、APフォーキャストの理解の促進・疑似体験・ショウケースとしても利用可能としています。レポート出力の内容を掲載する場合は、 【レポート】 レポート内容 として表記しています。
業務運用検証の実施フロー
例示的な組織による実装検証(POC)終了後のプロトタイプに対して、実際的な組織において業務運用検証を実施しています。様々な業務運用プロセスを実施し、具体的なチェックポイントにより評価し、結果を実装にフィードバックするプロセスを繰り返し行いました。
特に、RC版は、ローリングフォーキャストに伴う様々な工数の増加を軽減するために、抜本的な「業務の簡素化」を重要なチェックポイントとしました。
※1現場にて課題感を持つ社員からの指摘・課題と対応ポイント(ローリングフォーキャストへの対応ポイントを含む)を、予測型業績管理の強化・効率化策として整理しました。
「ヒト・モノ・カネ」と組織
最初に「ヒト・モノ・カネ」を想定し、実際的な組織や様々なビジネス環境の規模感を仮定しました。実際の業務運用検証の評価プロセスのフィードバックの繰り返しにより「ヒト・モノ・カネ」は、最終の確定値は、【レポート】 基礎データとなっています。
本来であれば、ビジネスの規模感からは2階層レベルの組織とすることや、販管費率の低減も可能ですが、予測型業績管理が全社業績の見える化や大企業の一部門などもターゲットとしているため3階層レベルのフルスペックにて業務運用検証を実施しました。
会計年度 FY22~FY24 ※中心はFY23
社員 30~50名程度(役員の4人を含む)
組織 3階層モデル
プロフィットセンター 2本部
コストセンター 1本部
年商 3~5億円
営業利益 5%
最新版の予測型業績管理の提供について
現在、最新版の予測型業績管理のダウンロード版を準備しています。
何かお気づきの点やご意見など有りましたらお問い合せからご連絡頂けると幸いです。
変更履歴
現場にて課題感を持つ社員からの指摘・課題と対応ポイントを追加(2023年12月20日)